宗像財団では、直接現地を訪問して選定した個人や団体に対して、3年間の助成金支援をしています。支援先として選ばれるプロジェクトは「女子教育」「貧困削減」「マイノリティー支援」「ダイバーシティー」という4つの柱のいずれかに該当するもので、3年後にも継続していかれることが条件となっています。2018年度より、インド、マラウイ、モザンビーク、マダガスカルの4ヵ国では以下のプロジェクトへの支援がスタートしました。

 

マイノリティー支援、貧困削減

インド・アッサム州 人身売買からの少年救出プロジェクト

 北東インドにあるアッサム州の貧しい農村からデリー、ムンバイに出稼ぎに行く機会を与えられると言われ、実際は人身売買・性的被害にあった少年たちの救出とリハビリへの支援です。これまで救出された少年たちは、職業訓練を受けてオートリクシャの運転手になったり、自動車の整備士になったりしています。少年の被害の実態については、まだ十分な調査や支援が行われていません。

 

女子教育、貧困削減

インド・アッサム州 人身売買から救出された少女たちのホーム運営

人身売買の被害にあった少女たちの多くは、一時的にシェルターで落ち着きの時間を取り戻して、これまでいた村の家に戻っていきます。しかし家族の極度の貧困や、確執、少女自身のトラウマなどで家族が引き受けることが出来ない場合もあります。このホームでは、そのような少女たちが大学進学をして、就職・自立するまでを支援しています。

 

女子教育

インド・カルカッタ 女子のための病院アシスタント養成プロジェクト

カルカッタ郊外の農村地域で、農業以外の仕事で生計を立てるためのプロジェクトです。10年生(中学卒業)を終えて、進学を希望しない少女たちが6ヵ月間の研修を受けて、病院の看護師の助手として働けるように支援します。近年私立病院が増えてきているため、こうして養成されたアシスタントは就職先を容易に見つけることが出来ます。

 

マイノリティー支援

インド・カルカッタ 学校を中退した少年の再教育・ジェンダー教育プロジェクト

カルカッタ郊外の農村地域では家庭内暴力や男性の飲酒によるトラブルが頻繁に起こっています。そうした中で学校を中退した少年たちがコミュニティーで女性を保護する積極的な役割を果たせるように、研修を行うプロジェクトです。再度、教育機関に戻ることを支援していきます。

 

ダイバーシティー、マイノリティー支援

マラウイ・リロングウェ LGBT難民受け入れシェルターの運営

多くのアフリカ諸国では植民地時代から続く同性愛行為を禁止する法律(Sodomy Law)が存在しており、LGBTが迫害の対象となっています。マラウイでも犯罪の対象となりますが、それでもより危険なウガンダやケニヤなどから避難してくるLGBT難民がおり、難民キャンプでも暴力を受けるため、安全なシェルターを必要としています。

 

ダイバーシティー、マイノリティー支援

マラウイ・リロングウェ SOGIハラスメント予防・啓発プロジェクト

マラウイでは性的指向(Sexual Orientation)や性自認(Gender Identity)が多くの人と異なるために、学校を退学させられたり、医療にアクセスできないLGBTが数多くいます。こうしたハラスメントを防止するため、これまでの事例をまとめて冊子として配布したり、コミュニティーのリーダーを集めて研修を行っていきます。

 

貧困削減

マダガスカル・アンタナナリボ 若年層を支援するユース・インパクト・ラボの運営

人口の平均年齢が19歳のマダガスカルでは、24歳未満の若年層が60%を占めています。そうした若年層のリーダーシップ能力を高めて、スタートアップの事業を行うユース・インパクト・ラボの運営を支援しています。研修を受けたなかから選ばれたリーダーには、開業資金(Seed grant)を提供します。

 

貧困削減

モザンビーク・モアンバ郡 安全な飲料水の提供事業

首都のマプトの北東100kmにあるモアンバ郡の6つの村では井戸や雨水をためる貯水槽が機能しておらず、住民は近くの川から生活用水を毎日汲んで来ています。ワニのいる川での行水や洗濯にはリスクが伴います。井戸や貯水槽の修繕や新たな井戸の採掘を通じて、安全な飲料水を400世帯に届けます。

 

貧困削減

モザンビーク・モアンバ郡 村の生活改善事業

上記の6つの村には電気も水道もなく、住民は日の出ている間に水くみや薪での料理をします。またブロックで建てられた学校もトタン屋根が錆びれて雨漏りし、修繕が必要です。この村で長年地域開発に取り組む団体を通じて、学校の修繕やより燃費の良い改良かまどの普及など、村の生活改善の事業を支援します。